日: 2019年6月18日

【ホットニュース】大分香りの博物館で放送大学の面接授業がありました

去る68日(土)〜6月9日(日)に、放送大学大分学習センター

(〒874-8501 別府市北石垣82(別府大学39号館2階))

が開講する面接授業「香りの科学」が実施されました。

講師は大分香りの博物館の江崎一子館長、同館参与の廣瀬孝博調香師。

 

授業は以下の順に、放送大学大分学習センター、別府大学36号館発酵食品学科研究室、

大分香りの博物館において行われました。

 

1香りの世界(江崎)

2嗅覚のはたらき(江崎)

3香り・においの分析方法(江崎・吉井/場所:36号館発酵食品学科研究室)

4香りの歴史と文化(江崎/場所:大分香りの博物館)

5香りの作用(江崎)

6現在の香り・未来の香り(江崎)

7香りを創る(廣瀬/場所:大分香りの博物館)

8香りの博物館見学とまとめ(江崎/場所:大分香りの博物館)

 

受講者は、大分県内にとどまらず、東京、兵庫、愛媛、佐賀、福岡、宮崎の

県外各地から面接授業に臨まれた33名の方々。

愛媛からは、50歳代のご子息と一緒に受講された女性も。

受講者の熱意に、嬉しさと同時に身の引き締まる思いに駆られたのは

講師陣だけではありませんでした。

 

3香り・においの分析方法」では、

匂いかぎつきガスクロGC/MSシステムを用いた分析方法を見学していただきました。

別府大学発酵食品学科吉井文子教授がバラの香りの分析を行い、

受講者の方々にはコンピューター画面に出た匂いのピークを実際に嗅いで確かめるという

楽しい体験をしていただきました。

匂いかぎつきガスクロGC/MSシステム分析の説明を行う吉井文子教授と、

順に匂いを嗅ぐ受講者の方々(別府大学発酵食品学科4階 機器分析室)

 

「4香りの歴史と文化」では、大分香りの博物館に移動し、展示している2500年前の香油瓶、

中世やロココ、アール・ヌーヴォー、アール・デコ時代の香水瓶、

中国や朝鮮半島でつくられた香炉、日本の香道具、水蒸気蒸留器、

珍しい動物性天然香料などの見学も交え学んでいただきました。


19世紀にフランスの香水工場で使用されていた水蒸気蒸留器の見学をする受講者の方々


伏籠と香炉で焚く練香を例に日本の香文化について説明する江崎館長

 

「7香りを創る」では、大分香りの博物館の調香体験工房で、香料や香水の基礎知識を学んだあと、

各人が好きな香料を調合してオリジナル香水を創るという授業を実施しました。

「香りの科学」の中で最も関心の湧いた授業と答えた方が3割以上おられましたが、

調香体験は当博物館の特徴とする体験でもあり、

今後さらに研究を重ね充実を図っていくことが大切であると、あらためて感じることができました。


香料について説明する廣瀬調香師


香水づくりのために、試嗅しながら好きな香料を選ぶ受講者の方々